「隠されぬ恋」ジギタリス花言葉
ジギタリスの特徴
ジギタリスは、ベル形の花を穂状につけ、すらっと優雅に花茎を伸ばす姿は、洋風ガーデンで人気があります。
本来は宿根草ですが、耐暑性が弱く、暖地では半日陰に植えても夏に枯死することが多いため、多くは二年草として扱われます。
開花のためにはある程度の大きさに達した苗が冬の低温にあう必要があるため、タネを秋まきして翌々年の春に咲かせるか、または春まきして、翌春に咲かせます。
秋または早春にロゼット状態の苗を入手して植えつけることもできます。
全草に毒性がありますが、薬草としても知られ、強心利尿薬として利用されます。
ジギタリス 育て方のポイント
栽培環境・日当たり・置き場
日当たりもしくは明るい半日陰で育てます。強い西日は避けてください。水はけのよい砂礫土を好むので、粘土質の土壌であれば、パーライトや有機質の堆肥などを加えて改良します。
水やり
土の表面がよく乾いたら、たっぷりと水やりします。
肥料
植えつけ時に、元肥として緩効性化成肥料を用土に混ぜ、3月の成長再開時にも同様の肥料を追肥します。
病気と害虫
害虫:アブラムシ
開花中から花後にかけて、花穂にアブラムシが発生します。採種しない場合は、アブラムシの発生した花茎を早めに切ります。残す場合は適宜適用のある農薬で駆除します。
用土(鉢植え)
水はけと通気性に富み、適度な保水性のある土が適しています。例えば赤玉土小粒6、腐葉土3、軽石1などの配合とします。
植えつけ、 植え替え
秋または早春にポット苗を入手したら、株間50cmくらいで植えつけます。草丈が高くなるので、花壇の奥のほうに配置するとよいでしょう。
ふやし方
タネまき:花後にタネをとってふやします。7月上旬までにとりまきするか、保管しておいて9月にまきます。タネはごく細かい光発芽種子(発芽に光を必要とする種子)なので、覆土はしません。本葉が4枚ほどになったら鉢上げし、成長に応じて大きな鉢に移植して、冬までにできるだけ大きな株に育てると翌春に開花します。
さし木:春から初夏に株元に発生した側枝をかき取ってさし木することもできます。
主な作業
花がら摘み:花穂の上位の蕾が咲いたころ、花茎を根元から切り取ると、その下の節から細い側枝が伸びて二番花が咲きます。採種しない場合は速やかに花茎を切り取ります。
NHK出版より
ジギタリスの種類(原種、園芸品種)
ジギタリス・プルプレア Digitalis purpurea
草丈は100cmを超え、5月から6月にベル形の小花を穂状に咲かせる。
最も多くの園芸品種があり、花色も豊富。
ジギタリス・プルプレア・エクセルシアグループ Digitalis purpurea Excelsior Group
草丈150〜 180cm。
花は茎の片側だけでなく全周に咲く。アプリコット色やクリーム色などの花色もあり、人気品種の一つ。
ジギタリス・プルプレア・フォクシーグループ Digitalis purpurea Foxy Group
草丈50cmほどの矮性品種。秋まきしても翌年の初夏に開花する。
株元から何本も花茎が伸び、家庭でも扱いやすい。
ジギタリス・ラナータ Digitalis lanata
花は黄茶色の花筒から白い下唇弁が突き出し、ユニークな姿が好まれている。
ジギタリス・メルトネンシス Digitalis×mertonensis
グランディフローラとプルプレアの交雑種。草丈30〜150cmと変異が大きい。
5月から6月に、紅桃色の大きな花を花茎の片側に下向きに咲かせる。
ジギタリス・グランディフローラ Digitalis grandiflora
6月から7月に黄色の花を咲かせる。
‘カリヨン’や‘クリーム・ベル’‘テンプル・ベルズ’など園芸品種が多い。
ジギタリス・ドゥビア Digitalis dubia
地中海沿岸西部原産。草丈約50cm。細長い葉には白い毛が生え、ラムズイヤーのよう。花は外側がピンク、内側は白色で、暗赤色の斑点が入る。