「初恋、寂しさに耐える」 カタクリ花言葉
カタクリの特徴1
雪解け後に落葉樹林の林床で真っ先にカタクリやニリンソウなどが葉と茎を伸ばし花を咲かせる。その後枯れて地上部の姿が消える。
早春に10 cm程の花茎を伸ばし、薄紫から桃色の花を先端に一つ下向きに咲かせる。
蕾をもった個体は芽が地上に出てから10日程で開花する。
花茎の下部に通常2枚の葉があり、幅2.5-6.5 cm程の長楕円形の葉には暗紫色の模様がある。地域によっては模様がないものもある。
開花時期は4-6月で、花被片と雄しべは6個。雄蕊は長短3本ずつあり、葯は暗紫色。長い雄蕊の葯は短いものより外側にあり、先に成熟して裂開する。雌蕊の花柱はわずかに3裂している。地上に葉を展開すると同時に開花する。
日中に花に日が当たると、花被片が開き反り返る。日差しがない日は終日花が閉じたままである。開花後は3室からなる果実が出来、各室には数個-20程の胚珠が出来る。平均で60%程の胚珠が種子となる。胚珠は長さ2 mmほどの長楕円形である。染色体は大型で2n=24である。
早春に地上部に展開し、その後葉や茎は枯れてしまう。地上に姿を現す期間は4-5週間程度で、群落での開花期間は2週間程と短い。このため、ニリンソウなど同様の植物とともに「スプリング・エフェメラル」(春の妖精)と呼ばれている。種子にはアリが好む薄黄色のエライオソームという物質が付いており、アリに拾われることによって生育地を広げている(同様の例はスミレなどにも見られる)。ウィキペディアより
カタクリの特徴2
カタクリは早春の落葉樹林を飾る植物として、季節の話題にのぼる球根植物です。
主に低山から山地の落葉樹林、ときに亜高山帯の雪が遅くまで残るくぼ地などに生えます。
「春植物」と呼ばれる植物の代表で、早春にほかの草木に先駆けて芽生え、花を咲かせると、ほかの植物が大きくなる初夏には休眠に入ってしまいます。そのため、地上部は春の3か月間ほどしかありません。しかし、秋には地下で根が伸びて発芽の準備を整えています。
花は茎先に1輪咲き、花弁のつけ根にはW字形の模様があります。花は夜や、気温の低い日には閉じて開きません。
葉は開花株では2枚、まだ花が咲かない株では1枚つきます。葉には茶色と淡緑色の斑紋のあるものと、ないものがあります。地下には細長い薄皮に包まれた球根(鱗茎[りんけい])があります。タネにはエライオソームという塊がついていて、これが好物のアリによって、別の場所に運ばれます。
カタクリは栽培容易とはいいがたく、市販品には山採り株が多いため栽培はおすすめしません。
‘パゴダ’のような丈夫な園芸品種を選ぶか、時間をかけてタネから育てるとよいでしょう。
海外の山草会の会員になると、外国産の多くの種類のタネを入手できます。
育て方のポイント
栽培環境・日当たり・置き場
鉢植えは、秋から春まで日なたで育てます。晩春ごろに葉が黄色くなり始めたら、明るい日陰へ移動させます。夏の間はなるべく温度変化が小さく、涼しい日陰に置きます。
庭植えの場合は落葉樹の下に植え、腐葉土をよく混ぜ合わせて20cmほど土を盛り上げたところに植えます。
水やり
鉢植えは表土が乾いたら十分に与えます。葉のある間は決して乾燥させないように、砂床に埋めておくか、二重鉢にして乾燥を防ぎます。底穴から給水ひもを垂らして底面給水にするのもよい手段です。休眠中も乾かさないように注意し、砂床に入れてほかの植物と一緒に水やりをするか、地面に鉢ごと埋めておきます。
庭植えの場合はあまり雨が降らず、植物が常にしおれている状態なら水を与えます。休眠中は特に必要ありません。
肥料
鉢植えは、秋に三要素等量配合の緩効性肥料を、1株当たり二つまみ置き肥します。これとは別に、秋からリン酸分の多い液体肥料を週1回、3000倍に薄めて施します。同時にブドウ糖を1000倍に薄めて週1回施します。液体肥料とブドウ糖は葉が枯れ落ちるまで続けます。
庭植えでも同様に施肥するとよく育ちますが、液体肥料とブドウ糖だけでも十分です。
病気と害虫
病気:さび病
さび病は2月から3月に発生します。葉に赤茶色の粉がついたような病斑ができ、葉が変形して花も咲かなくなります。感染した葉は切り捨てて焼却します。
害虫:特にありません。
用土(鉢植え)
硬質鹿沼土(または日向土)、軽石、赤玉土(または桐生砂)の各小粒を等量に混ぜます。山草鉢のような乾きやすい鉢の場合は、軽石の量を減らすか、赤玉土の量をふやして、もう少し水もちをよくします。腐植質のもの(腐葉土や細かいヤシ殻チップ)を3割程度混ぜるのもよいでしょう。
植えつけ、 植え替え
鉢植えは2~3年に1回、8月から9月上旬に植え替えます。球根は、根が伸びる余地を確保するため深鉢を使い、深さ10cmに植えます。
庭植えの場合は、植えっぱなしでもかまいません。エリスロニウム‘パゴダ’のように旺盛にふえる種類で、株が込みすぎたら、鉢植えと同じ時期に掘り上げ、分球して植え直します。
ふやし方
タネまき:開花まで6~7年かかりますが、一番効率的にふやせる方法です。
初夏に果実が少し黄色くなり始め、先が割れたら、すぐにタネを回収し、とりまきします。
タネを乾燥して保存することはできません。親株と同じ用土にまき、苗床を乾かさないように管理すると、翌春に緑色の糸状の葉が出てきます。
雑草と間違えて抜かないように注意しましょう。
親株同様に肥料を施し、3年目くらいの8月から9月上旬に個別の鉢や地面に植え替えます。葉が2枚になったら開花します。NHK出版より