「うれしい知らせ」 ハナショウブ花言葉
ハナショウブの基本情報
科名 / 属名:アヤメ科 / アヤメ属
ハナショウブの特徴
ハナショウブは初夏、梅雨の中でも、ひときわ華やかに咲き誇ります。
野生のノハナショウブをもとに、江戸時代を中心に数多くの品種が育成され、現在2000以上あるといわれています。
優美な花形としっとりとした風情が魅力で、色彩の魔術師とも呼ばれるように、花色の変化に富んでいます。
アヤメやカキツバタに似ていますが、花弁のつけ根が黄色で、アヤメのような網目模様はなく、葉幅は狭く、葉脈がはっきりと隆起している点でカキツバタと区別できます。
花形は、三英咲き(さんえいざき)と呼ばれる3枚の弁が大きく目立つものと、6枚の弁が広がる六英咲き(ろくえいざき)、そして八重咲きなどがあります。
品種の育成地によって、江戸系、伊勢系、肥後系の3タイプに大別されますが、これらの交配種もあり、さらに、種間交配によって育成された黄花品種や、アメリカなど海外で育成された品種もあります。
なお、端午の節句のショウブ湯に利用されるのは、サトイモ科のショウブ(Acorus属)で、ハナショウブとは別の植物です。
ハナショウブ 育て方のポイント
栽培環境・日当たり・置き場
菖蒲園などでは、修景効果のために開花期に水を張っていることが多いのですが、水生植物ではなく、周年株元が水につかるようなところはよくありません。
日当たりを好み、極端に乾燥しないところであれば、あまり場所も選ばず、水辺に近いところから、一般の草花が育つ花壇まで、幅広く育てられます。
蕾が出て開花する時期に一時的に水につかるのは問題ありません。
水やり
発蕾から開花中は十分な水分を必要とします。乾燥すると花がきれいに開かず、開いてもすぐにしぼんでしまいます。
鉢植えでは、容器に水をためて、鉢ごと入れておくとよいでしょう。
肥料
秋の施肥は大切で、9月から10月に株を太らせることで、翌年もよい花が咲きます。早春の芽出し肥、開花後のお礼肥も少量施しておくとなおよいでしょう。
病気と害虫
病気:ほとんどありません。
害虫:ヨトウムシ、メイガ
5月から6月は特に注意が必要です。
用土(鉢植え)
一般の草花向け培養土が利用できます。
植えつけのときは、肥料分が少ないほうがよく、しっかり根づいてから肥料を施します。
植えつけ、 植え替え
植えつけ:ポット苗であれば、春から初夏、秋に植えつけは可能です。
株分け苗は、開花直後が最適期です。
根茎が隠れる程度の深さに植え、新芽が伸びていく方向をよく確認して、植えつけの向きを決めます。
植え替え:連作を嫌うため、植えっぱなしにして数年たつと生育が衰えてきます。
開花直後に株分けして植え替え、このときに土壌改良もしておきます。
鉢植えは、毎年植え直しをするのがよいでしょう。
ふやし方
株分け:花が咲き終わるころ、または秋に株を分けます。
花茎の部分は枯れてなくなるので、その横にある花の咲かなかった若い芽をつけて分けます。
タネまき:秋まき(とりまき)、または春まきで苗をふやすこともできます。
タネをまいて3年目ぐらいに開花します。
品種が混ざらないようにするには、花がらを早めに摘み取り、株元にタネが落ちないよう注意します。
主な作業
定期的な植え替え、施肥、そして乾燥させないよう十分に水やりすることです。NHK出版より
ハナショウブの種類(原種、園芸品種)
江戸系(江戸種)
伊勢系
弁が垂れるのが特徴。伊勢ナデシコ、伊勢ギクと合わせて伊勢3花と呼ばれる。
外花被が3枚の三英花(さんえいか)が多い。
肥後系
外花被が6枚の六英花(ろくえいか)が多い。
長井古種
江戸時代より保存され守られているといわれる。