「わがままな美人」デンドロビウム花言葉
デンドロビウムの特徴
デンドロビウム(ノビル系)は、現在日本での品種改良が世界のトップレベルを誇るランです。
節のある茎状のバルブをほぼ直立に伸ばして生育します。毎年、数本のバルブを伸ばし、節々に花芽をつけ開花します。
ノビル(Dendrobium nobile)という原種をもとに交雑育種が行われたので、ノビル系(ノビルタイプ)と呼ばれます。近年は日本原産のセッコク(Den.moniliforme)との交雑も進み、小型のノビル系もふえつつあります。
耐寒性に富み、株そのものが凍らないかぎり枯死することのない丈夫なランです。
園芸店では冬に満開の株が販売されていますが、通常の開花期は春です。
栽培法や品種により、落葉してから開花するものと、葉をつけたまま開花するものがありますが、いずれの場合も葉は1年程度で落葉します。
デンドロビウム 育て方のポイント
栽培環境・日当たり・置き場
3月下旬から11月上旬までは戸外で管理し、冬の間は室内の日当たりのよい窓辺に置きます。
1年を通し十分日光に当てることが大切で、特に長い時間日に当てるようにするとよく開花します。
5月初めから9月初めまでは弱めの遮光をして葉焼けを防止します。庭木の下などはやや暗すぎる場合が多いので注意が必要です。
また、できるだけ株どうしの間隔をあけ、風通しがよくなるようにします。
水やり
もともと樹木に着生するランですから、根がびっしょりとぬれたままになるのは嫌います。水をたっぷりと与えたあとは、植え込み材料がやや乾いてくるまで次の水やりは行いません。
初夏から9月ごろまでは生育が旺盛になるので、この期間のみ、ややぬれていてもたっぷりと水を与えます。
10月からは乾かし気味にし、ややバルブがやせてくる程度の水やりとします。その後節々から花芽が見え始めたら水をやや多めにして、開花まで同様の水やりをします。
肥料
ノビル系は肥料を施す期間が限られているため、長期間にわたり肥料効果がある緩効性化成肥料は避けます。4月から7月末まで月1回固形の油かす系肥料を施し、さらに週に1回液体肥料も施します。8月以降も株は成長を続けますが、肥料は施しません。
病気と害虫
病気:葉に黒い斑点
夏にバルブが大きく育ち、みずみずしい葉がつくころから秋にかけ、葉に黒い斑点が出ることがありますが、生育に大きな影響はありません。
害虫:ナメクジ
新芽や花芽はナメクジの食害を受けやすいため、春の新芽の時期と冬から春の花芽の時期は特に注意します。
用土(鉢植え)
水ゴケと素焼き鉢の組み合わせか、細かめの洋ラン用バークとプラスチック鉢との組み合わせで植え込みます。
植えつけ、 植え替え
植え替えは2年に1回程度、春の花後に行うのが標準。春遅くに開花した場合は、早めに花を切って植え替えを行います。
ふやし方
バルブの上部に高芽を比較的多く出します。高芽が小さなバルブになり、根を伸ばしたころを見計らって指で摘み取り、水ゴケで小さな鉢に植えつけます。また、株が大きくなった場合はバルブを4本程度ずつつけて株分けも可能です。NHK出版より
デンドロビウムの種類(原種、園芸品種)
オリエンタル・スマイル‘ファンタジー’ Dendrobium Oriental Smile ‘Fantasy’
人気のオレンジ色系交配種です。黄色ベースの花弁にオレンジ色の覆輪が入る美しい花です。
イエロー・ソング‘レモン・ケーキ’Dendrobium Yellow Song ‘Lemon Cake’
さわやかなレモンイエローの交配種です。リップのみやや濃色になりアクセントの効いた丈夫な品種です。
ハマナ・レイク‘ドリーム’ Dendrobium Hamana Lake ‘Dream’
やや小型で濃赤紫色の品種。春咲きで花つきがよく栽培しやすい交配種。
セカンド・ラブ‘ときめき’Dendrobium Second Love ‘Tokimeki’
ほのかにピンク色になる白系中輪花。冬から春咲きでたいへん花つきのよい交配種。