「また会う日を楽しみに、忍耐、箱入り娘」ネリネ花言葉
ネリネの特徴
ネリネは、姿形がヒガンバナに似ていることもあり、日本では従来あまり人気がありませんでしたが、欧米では育種が盛んに行われました。
花弁が宝石のようにキラキラと輝くことから「ダイヤモンドリリー」の名前で親しまれ、近年は日本でも切り花や鉢物として注目されるようになりました。
リコリスのような青色や黄色の花はありませんが、純白やその絞り咲きなどはとても美しいものです。
流通する園芸種の多くは、ネリネ・サルニエンシスをもとに改良されたもので、耐寒性がないので、冬は凍らないように管理する必要があります。
一方、ボーデニー種やウンデュラータ種は耐寒性があり、関東地方以西では戸外での栽培が可能です。
またリコリスは半日陰でも育ちますが、ネリネは日当たりを好むという点で栽培環境が異なります。
開花期間は長く、1か月間くらい花を楽しむことができますし、切り花やアレンジメントとしても花もちがよく、重宝します。
ネリネ 育て方のポイント
栽培環境・日当たり・置き場
日当たりのよい場所で育てます。園芸品種(サルニエンシス系)は耐寒性がないので、鉢植えにして冬は霜の当たらない場所で管理します。
水やり
乾かし気味に管理します。特に、休眠中の高温期は水を嫌い、このときに過湿にすると球根が腐敗しがちです。蕾や葉が伸び出すようになってから、鉢土が十分に乾いたときに水やりするようにしましょう。
肥料
花後の11月中旬から2月上旬まで、月に1回程度、カリ分の多い液体肥料を施します。
病気と害虫
特に問題となる病害虫はありません。
用土(鉢植え)
水はけと通気性に富む土が適しています。赤玉土小粒単用、もしくは砂を2割程度混合します。
植えつけ、 植え替え
8月下旬から9月中旬にかけて植えつけます。または、花後に植えつけてもよいですが、その場合は翌年咲かないことがあります。根が深く張らないので、やや浅めの鉢を用い、球根の肩が出るくらいの深さに植えつけます。3号鉢に1球、または5号鉢に3~4球植えとします。
ふやし方
あまり自然にはふえませんが、数年間植えっぱなしにしておくと、まわりに小さな球根ができます。これを数年間養成すると開花球になります。
主な作業
花がら摘み:花が咲き終わったら、花首のところで花を折り取ります。NHK出版より
ネリネの種類(原種、園芸品種)
ネリネ・ウンデュラータ Nerine undulate
異名ネリネ・クリスパ。温度があれば常緑を保つ。丈夫で耐寒性があり、露地でも栽培可能。繊細な花弁が美しく、原種らしい可憐さがある。
ネリネ・ボーデニー Nerine bowdenii
濃いピンク色の花と白花があるが、特に濃いピンク色の花が華やかで美しい。開花したあと葉が枯れる。
ネリネ・サルニエンシス Nerine sarniensis
冬成長型。ダイヤモンドリリーと呼ばれる多くの園芸品種を生み出した原種。
花が大きく、花立ちがよく、バランスのとれた花姿が好まれる。
なお、サルニエンシスの園芸種は、色名で呼ばれることが多く、品種名で流通することはほとんどない。