「幸せは必ずくる」 カキツバタ花言葉
カキツバタ(燕子花、杜若、Iris laevigata)はアヤメ科アヤメ属の植物である。
カキツバタは湿地に群生し、5月から6月にかけて紫色の花を付ける。
内花被片が細く直立し、外花被片(前面に垂れ下がった花びら)の中央部に白ないし淡黄色の斑紋があることなどを特徴とする。
愛知県の県花でもあり、三河国八橋(現在の知立市八橋)が『伊勢物語』で在原業平がカキツバタの歌を詠った場所とされることに由来している。
在原業平が詠んだ歌は以下の通り。
から衣 きつつなれにし つましあれば はるばる来ぬる たびをしぞ思ふ wikipediaより
日本大百科全書(ニッポニカ)の解説
アヤメ科の多年草。根茎は堅く、枯れた葉の繊維に覆われる。
葉は剣状、長さ30~70センチメートル、幅2~3センチメートル、先は少し垂れ、中央脈は不明、光沢はない。
花茎は高さ50~70センチメートル、分枝せず、5~6月、先に2、3花を開く。花は青紫色、径約12センチメートル、外花被片(がいかひへん)の弦部は広倒卵形で垂れ、長さ5~7センチメートル、中央より下に中央脈に沿って白色または淡黄色の斑紋(はんもん)がある。
内花被片は矛形で直立する。白色花品種はシロカキツバタという。
愛知県、京都府、鳥取県などには国指定天然記念物の大群落がある。
湿地や水辺に群生し、日本全土のほか、朝鮮、中国東北部、シベリア東部に分布する。
古来、花汁を用いて布を染めたので書き付け花とよばれ、転化してカキツバタとなったという。
アヤメ属のなかではもっとも古くから栽培され、季語として親しまれ、家紋にも用いられている。
江戸時代に園芸化が進み、多くの品種がつくりだされたが、現在は少ない。