「あでやかな装い、篤い信仰」 ペラルゴニウム花言葉
ペラルゴニウムの特徴
ペラルゴニウムは春から初夏にかけて咲く一季咲きの多年草です。
ゼラニウムにはない深紅色の花や、上2枚あるいは5枚すべての花弁の中心に黒や赤色のブロッチ(斑紋)やストライプの模様(条斑)が入る花、ビオラに似た2色咲きの小輪花など多彩です。
完全な八重咲き品種はありませんが、5~8枚の花弁が重なりあって咲き、また花弁の縁がフリルのように波打つものが多く、華やかさにあふれています。小輪タイプは大輪タイプに比べて開花期が長く、7月下旬まで咲き続けます。
南アフリカ・ケープ地方原産のペラルゴニウム・ククラツム(Pelargonium cucullatum)とペラルゴニウム・グランディフロルム(P. grandiflorum)を主な親とし、これにほか数種が交雑されて作り出されました。現在、栽培されている品種はアメリカで誕生したものが多いですが、日本で育種された品種(「湘南」シリーズなど)も流通しています。
花は、庭植えにして上から見下ろすよりも、横からの角度で眺めたほうが美しいので、脚つきのコンテナに植えたり、鉢をガーデンテーブルの上などに置いて楽しむとよいでしょう。
ペラルゴニウム 育て方のポイント
栽培環境・日当たり・置き場
1年を通して日当たりと風通しのよい場所で育てますが、真夏は西日の当たらない場所が適しています。開花中は、雨に当てると花がうなだれ、見苦しくなってしまうので、軒下などで管理します。
凍るような寒さが続くと傷みますが、関東地方以西の暖地であれば、軒下やちょっとした防寒により戸外で冬越しできます。なお、冬の低温にあって花芽を形成するので、冬に暖かい室内や温室などに取り込んではいけません。
水やり
表土がよく乾いたらたっぷりと水やりします。開花中はしおれさせないように注意します。
肥料
用土には、元肥としてカルシウム分を含む緩効性肥料を加えておきます。また、生育がおう盛となる早春から初夏と秋に、緩効性肥料を置き肥するか、液体肥料を2週間に1回程度施します。
病気と害虫
害虫:オンシツコナジラミ
冬以外の季節に、オンシツコナジラミが多発します。白い虫が葉裏につき、株を揺すると一斉に飛び立ちます。見つけしだい駆除しましょう。
用土(鉢植え)
弱アルカリ性(pH7.0~)の土壌を好むので、鉢土にはあらかじめ苦土石灰を混ぜて、pHを調整しておきます。用土は市販の草花用培養土などを利用し、さらに牛ふん堆肥を1割ほど加えます。
植えつけ、 植え替え
花後と秋に植え替えます。花後は、古くなった根やよく張った根、根鉢のまわりの土をほぐして一~二回り大きな鉢に植え替えます。秋は表土を軽く落として一回り大きな鉢に植え替えます。大株にしたくないときは、根鉢をより多くほぐして同じ大きさの鉢に植え替えるとよいでしょう。
ふやし方
初秋(9月から10月中旬)にさし芽でふやします。花後の切り戻しのあとに伸びた枝を5~10cmの長さに切ってさし穂とし、肥料分を含まない水はけのよい土にさします。NHK出版より
ペラルゴニウムの種類(原種、園芸品種)
エンジェルアイズシリーズ Pelargonium Angeleyes Series
人気の小輪タイプ。ビオラに似た小輪の花が株いっぱいに咲く。開花期間は3〜4か月間と長い。