「繊細、優美、教育、信頼」 ヤグルマギク花言葉
ヤグルマギクの特徴
ヤグルマギクは、放射状に広がる花の形が矢車のように見えることから名づけられ、花壇や切り花として利用の多いポピュラーな花です。
ヤグルマソウと呼ばれることも多いのですが、ヤグルマソウ(Rodgersia podophylla)という和名の植物は、日本の山野に自生するまったく別の植物で、葉の形が矢車に似ています。
ヤグルマギクはいくつもの品種が育成され、現在栽培されているのは、ほとんどが八重咲きの寒咲き種です。短日期でも咲くように改良され、草丈30cm程度の矮性種から1m近い高性種まであり、枝分かれして多数の花を咲かせます。
花は乾燥しても色があせないので、ドライフラワーとしても利用されます。品種名のないミックスのタネの流通が多く、ほとんど平山寒咲き系のものです。原種に近い一重咲きのものはあまり流通しません。
ヤグルマギクの仲間のセントーレアは種類が多く、一年草では、本種のほかに、アメリカーナと呼ばれるアザミヤグルマ(C. americana)や、スイートサルタンと呼ばれる香りのよいニオイヤグルマギク(C. moschata)などが栽培されています。
ヤグルマギク 育て方のポイント
栽培環境・日当たり・置き場
日当たりと水はけのよいところであれば、場所を選ばず育てやすい花です。
ヨーロッパの麦畑やトウモロコシ畑では雑草化するほどで、こぼれダネでよくふえます。
日陰や湿地では育たず、肥沃地では大きく茂って倒れやすくなります。
植え場所は、酸性土の場合は石灰で中和しておき、水はけをよくすることが大切です。
水やり
庭植えでは、ほとんど必要ありません。
鉢植えでは、多湿にならないよう、用土が乾いたらたっぷりと水を与えます。
肥料
やせ地や荒れ地でもよく育つので、庭植えではほとんど必要ありません。
鉢植えでは、置き肥を月1回、または液体肥料を月2~3回施します。
病気と害虫
病気:立枯病
連作すると立枯病が出ることがあるので、数年ごとに植え場所を変えると安心です。
害虫:アブラムシ、ヨトウムシなど
害虫は見つけしだい早めに防除します。
用土(鉢植え)
赤玉土7、腐葉土3の配合土などや、一般の草花用培養土が利用できます。
植えつけ、 植え替え
ポット苗はほぼ一年中植えつけ可能です。移植するときに根を切ると生育が悪くなるので、一度植えつけたらそのまま育てます。場所によっては、こぼれダネが自然に芽生えて毎年開花します。
ふやし方
タネでふやします。タネは比較的大きく、発芽がよいので、花壇などに直まきもできます。確実に苗をつくるならポットにまいて育て、本葉5~7枚くらいで定植します。発芽適温は15~20℃ですが、夏や冬でも発芽します。夏まきの場合はなるべく涼しい日陰で管理し、冬まきの場合はフレーム内や軒下などで管理します。NHK出版より
ヤグルマギクの 種類(原種、園芸品種)
‘疾風(はやて)’Centaurea cyanus ‘Hayate’
‘フロステッド・クイーン’Centaurea cyanus ‘Frosted Queen’
‘ブラック・ボール’Centaurea cyanus ‘Black Ball’
黒褐色の濃い花色が特徴。
アザミヤグルマ Centaurea americana
一年草。アメリカーナとも呼ばれる。大輪でボリュームのある高性種。
スイートサルタン Amberboa moschata(Centaurea moschata)
和名はニオイヤグルマギク。一年草。花弁が繊細なふんわりとした花で、芳香がある。性質はやや弱い。花色は主にピンクと白。